10年来のGARMINユーザーがCOROS PACE 4を選んだ理由

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はじめに

10年近く愛用してきたGARMINからCOROSのミドルグレードモデル「COROS PACE 4」へ乗り換えました。この記事では、乗り換えに至った理由と、実際に使って感じたメリット・デメリットを、GARMINからの乗り換えを検討している方やCOROS PACE 4の購入を迷っている方に向けてシェアします。

GARMINからの乗り換えを決めた理由

サロマ湖ウルトラマラソンでのバッテリー切れと気圧高度計の故障

買い替えを決断するきっかけの一つが、2026年のサロマ湖ウルトラマラソンでのバッテリー切れでした。

100kmという長丁場のレースを走り切り、あとほんの数百メートルでゴールというところでバッテリー切れとなり、

  • 長時間かけて積み上げてきたログが不完全な形で終わってしまう悔しさ
  • 「今後もロングレースで同じことが起きるかもしれない」という不安

この2つが強く残り、ウルトラマラソンに耐えられるバッテリー性能は自分にとって絶対必要な条件だと痛感させられる出来事でした。

さらに追い打ちをかけたのが気圧高度計の故障。この症状はFR955が初めてではなく以前使用していたFR945のときにも同様の症状が発生しており、「またか」という気持ちになりました。具体的には、標高が明らかにおかしな値(-500mなど)で表示されるという不具合で、同じ症状を2世代にわたって経験したことで、「たまたまの故障」ではなく、GARMINを使う上ではある程度織り込んでおくべきリスクなのかもしれないと感じるようになりました。

修理費用とGARMIN新機種の価格高騰

修理はGARMINの場合基本的に新品交換対応となり、費用は本記事執筆時点で約2万8千円。加えてシリコンバンドの劣化交換費用の数千円も追加で必要で、「この金額を払うなら新しいモデルに買い替えたほうが満足度が高いのでは」と考えるようになりました。

当初はGARMINでの買い替えを検討しましたが、フラッグシップ機は10万円超、ミドルグレード機でも5〜6万円前後と価格高騰が激しく、他メーカーも視野に入れて検討することにしました。

自分のトレーニングスタイルを棚卸しして見えてきたこと

他メーカーも含めて検討するにあたり、改めて自分のトレーニングスタイルを振り返ると、次のことが分かりました。

不要だった機能

  • 地図表示:走行中にウォッチの画面で地図を確認する機会がほとんどない
  • Suica決済:短時間の練習では買い物をせず、ロングランの時はスマホやSuicaを携帯するため、時計側に決済機能がなくても困らない
  • Spotify等の音楽配信アプリ連携:ポイント練習では自分のリズムや周囲の音に集中したく、ロングランの時もスマホを携帯するため、ウォッチ単体でのストリーミング連携までは不要

譲れない必要要件

  • ウルトラマラソンに耐えられるバッテリー性能:100kmウルトラマラソンや長時間のトレーニングでも途中でログが切れない、長持ちする駆動時間
  • GARMIN同等のトレーニング指標とマルチスポーツ対応:ランニングダイナミクスや睡眠、HRV(心拍変動)などの重要メトリクスを網羅し、ランニングだけでなくサイクリングやスイムも計測できること
  • 外部センサーとのスムーズな連携:心拍ベルト、自転車のパワーメーター、ランニングパワーメーター(特にSTRYDと連携できることは必須)などの計測機器とストレスなく接続・データ表示ができること
  • 軽量性と装着感:長時間着用していても腕が疲れず、汗をかいても蒸れにくいストレスのないつけ心地
  • 見た目:仕事中もプライベートも常に装着するため、あまりチープな見た目のものは避けたい

こうして整理してみると、自分が求めていたのは全部載せのフラッグシップ機ではなく、「重要なトレーニング指標が一通り揃い、なおかつ十分なバッテリー持続力がある」という、いわば基本性能の高さだけだったということに気づきました。

「10万円近いフラッグシップ機でなくても、この条件を満たせる時計があるかもしれない」と視野を広げた結果、近年シリアスランナーの間でシェアを伸ばしている「COROS」にたどり着きました。

COROS PACE 4を選んだ理由

十分な機能を備えながらGARMIN同等クラスより数万円安い

COROS PACE 4は、標準的なGPSモードで最大41時間という非常に優れたバッテリー性能を備えており、長時間のレースでもバッテリー切れを心配する必要がありません。加えて、ランニングダイナミクス・睡眠トラッキング・HRV(心拍変動)といった重要なメトリクスをしっかり網羅し、ランニングだけでなくサイクリングやスイムの計測にも対応しています。普段のトレーニングで使っているSTRYDやサイクリングパワーメーター、心拍ベルトといった外部センサーとも接続・データ表示ができる点も確認でき、自分の使い方には必要十分な機能が備わっています。

これだけの機能を備えながら、価格はGARMIN同等クラス(Forerunner 265や570など)と比べて数万円ほど抑えられた設定。地図表示やキャッシュレス決済(Suica等)を使わない自分にとっては、必要な機能がしっかり詰まっていて、コストパフォーマンスが非常に優秀な1台だと感じました。

唯一の懸念だった「見た目のチープさ」はBlack Crystalで解決

購入にあたって唯一の懸念点だったのが、「プラスチック感のある見た目のチープさ」。

いくらコストパフォーマンスが優れていても、安っぽく見える時計を毎日着けるのは避けたいところです。特に長年GARMINのフラッグシップ機を使ってきた身としては、質感の部分がどうしても気になっていました。

しかしこの懸念は、後から登場した新モデル「Black Crystal(ブラッククリスタル)」の存在によって解決。このモデルは、

  • ベゼル部分にアルミニウムを採用
  • ボディも半透明な質感にアップデート

されており、見た目の高級感が大きく増しています。プラス数千円ほどの価格差で、GARMINのフラッグシップ機と比較しても遜色のない洗練された質感に仕上がっているものと判断し、購入に至りました。

なお、通常モデルはシリコンバンドまたはナイロンバンドから選べますが、アルミモデル(Black Crystalなど)はシリコンバンドのみが付属。ナイロンバンドを使いたい場合は、別途単体購入する必要がある点は注意です。

実際に使用して感じたメリット

軽さ(FR955比-10g)

数値としてはわずか10gの差ですが、実際に着用してみるとしっかり体感できるレベルの軽さでした。長時間のロングランやウルトラマラソンでは、この差が最後まで積み重なって疲労感に影響してきます。「たった10g」と侮れない、地味ながら嬉しいポイントでした。

見た目の質感(アルミモデル)

アルミニウムモデル(Black Crystal)を選択したことで、チープさは全く感じません。GARMINのフラッグシップ機と比べても遜色のない質感で、普段使いも兼ねて着用したい方には、無印より数千円高くなってもアルミモデルをおすすめします。ランニング時のみの使用と割り切るなら、通常モデルでも十分でしょう。

なお前述の通り、通常モデルはバンドをナイロンとシリコンから選べますが、アルミモデルはシリコンバンドのみとなる点は改めて注意が必要です。

トレーニング終了時のシューズ選択・RPE・ボイスメモ入力

地味に便利だと感じたのが、トレーニング終了時に使用したシューズを時計から選択できる機能です。

GARMINでは毎回スマホでアプリを開き、ワークアウトを選んでシューズを紐づけるという手間がありましたが、COROSではこの手間がありません。加えて、

  • 主観的運動強度(RPE)
  • ボイスメモ

といった情報も、トレーニング終了時にその場で時計から入力できるのが非常に良いと感じました。

STRYDとのネイティブ連携のスムーズさ

COROSはSTRYD(ランニングパワーメーター)にネイティブ対応しているため、センサーをペアリングするだけでスムーズに連携が可能です。

GARMINの場合、Connect IQの専用アプリを経由しないとデータの表示・取り込みができず、設定もわかりづらいという課題がありました。正直なところ、STRYDとの連携という点ではCOROSの方が圧倒的に優秀だと感じています。

シリコンバンドの蒸れにくさ

FR955のシリコンバンドは、手首が蒸れてかぶれることが多かったのですが、PACE 4のシリコンバンドは今のところ快適です。長時間着用する上で、地味に大きな差だと感じています。

ジョグダイアルの操作性

ジョグダイアルで画面スクロールができるため、いちいちボタンを押し込む必要がありません。走行中の細かな操作ストレスが軽減され、非常に快適だと感じました。

マルチスポーツ対応の充実度

  • 自転車のパワーメーターと連携したサイクリングの記録
  • スイムの記録
  • トライアスロン
  • 筋トレの記録

といった、ランニング以外のアクティビティも充実しており、GARMINと比べても遜色ありません。トライアスリートであっても、もはやGARMINにこだわる必要性は薄れてきていると感じます。

睡眠トラッキング・HRVなど主要メトリクスの網羅性

睡眠トラッキングやHRV測定など、重要なメトリクスは一通り揃っています。GARMINのフラッグシップ機であるFR955からの乗り換えでも、この点に関して違和感や不便さは全く感じていません。

スマホアプリの使いやすさ

スマホアプリの使いやすさも大きなポイントです。GARMINに比べて欲しい情報がコンパクトにまとまっており、縦スクロールだけで全て確認できるため、データの確認がしやすいと感じています。

コストパフォーマンス

GARMINで同等スペックとなると、Forerunner 265やForerunner 570あたりが候補になるかと思いますが、依然として数万円の価格差があります。Suica決済機能やSpotify連携こそないものの、実際に使ってみても長時間のレースでバッテリー残量を気にする場面はほとんどなく、価格差以上の安心感を得られていると感じています。

インターバル機能の使いやすさ

インターバル機能も便利です。トレーニング開始時に、

  • インターバルの回数
  • ランニング距離(もしくは時間)
  • レスト距離(もしくは時間)

を設定するだけでインターバルトレーニングが可能です。事前にスマホでワークアウトを作成して読み込ませるといった手間が省けるのは、大変便利だと感じました。回数や時間などの数値設定もジョグダイアルとの相性が良く、ストレスなく操作できます。

購入前に知っておきたいデメリット

地図表示・Suica・Spotifyなどのスマート機能は非搭載

COROS PACE 4には、GARMINのフラッグシップ機で搭載されているような地図表示・Suica決済・Spotify等の音楽配信アプリ連携といったスマート機能は搭載されていません。

私自身は、

  • 走行中に地図を確認する機会がほとんどない
  • ロングランの際はスマホやSuicaを携帯する
  • ポイント練習では音楽よりも自分のリズムや周囲の音に集中したい

というスタイルだったため、これらの機能がなくても全く問題ありませんでした。逆に言えば、普段からウォッチ単体で地図・決済・音楽ストリーミングを活用している方は、乗り換え前にこの点をしっかり確認しておく必要があると思います。

充電ケーブルの端子が固く、抜き差しに少しコツがいる

充電ケーブルの接続部分はパーツの嵌め込みがやや硬く、抜き差しに少しコツが必要です。また、GARMINのように「ケーブルを直挿しするタイプ」ではなく、小ぶりな変換アダプター形式のため、レースなどに持参した際にうっかり紛失してしまうリスクがある点も注意しておきたいポイントと感じました。

まとめ

10年間愛用してきたGARMINのフラッグシップ機から、COROSのミドルグレード機であるCOROS PACE 4への乗り換えでしたが、結論として不満は全くありませんでした。シリアスランナーにとって本当に必要なのは「全部載せの高価な機種」ではなく、ウルトラマラソンにも耐えるバッテリー性能や主要なトレーニング指標、外部センサーとの連携といった基本性能の高さだったと気づかされた乗り換えでした。地図表示やSuica決済、音楽ストリーミング連携を日常的に使わないランナーであれば、COROS PACE 4は十分すぎるほどの実力を、手が届きやすい価格で提供してくれます。

特にこんな人におすすめ

  • ウルトラマラソンやロングディスタンストライアスロンに挑戦しているorしてみたいランナー:標準GPSモードで最大41時間のバッテリー性能は驚異的。
  • コストパフォーマンスを重視したいシリアスランナー:GARMIN同等クラスより数万円安く、必要な機能はしっかり揃っています。GARMINからの乗り換えで機能面の不満は今の所ありません。
  • サイクリングパワーメーターやSTRYDなど外部センサーを活用しているランナー、トライアスリート:サイクリング、スイムの記録も可能なのでトライアスリートでも問題く使えると思います。刺さる人は少ないかもしれませんが個人的にSTRYDのネイティブ対応はGOODポイントです。
  • 地図表示やSuica決済、音楽ストリーミング連携を普段使わないランナー:これらの機能を妥協できる人も多いのではないでしょうか。

自分自身のトレーニングスタイルを一度棚卸ししてみると、意外と必要な機能はシンプルだった、ということに気づく方も多いのではないかと思います。同じようにCOROS PACE 4への乗り換えや購入を検討している方の参考になれば幸いです。

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