マラソンで後半失速してしまう一番の理由と対策について

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フルマラソンで後半30kmの壁にぶつかり、最後はジョグペースで走るのも辛くなってボロボロになりながらゴールすることになり、中々思ったように記録が伸ばせないと悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

この記事では、フルマラソンで後半足が急に動かなくなってしまう原因と、後半の失速を防ぐための具体的な方法について紹介していきます。

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マラソンでなぜ後半失速してしまうのか?

結論から言うと、マラソンでの後半の失速の原因は「オーバーペース」の一言に尽きます。

高強度の運動を続けることで乳酸が溜まり、脚の筋肉が脳からの指令を受け付けなることが後半の失速を招いています。

乳酸が溜まるメカニズム

乳酸とは運動している時に体内で生成される物質で、乳酸閾値は有酸素運動と無酸素運動の分かれ目となります。

有酸素運動を行っている間は、体が乳酸閾値を超えていないため、乳酸は迅速に代謝して体内で蓄積することはありません。

一方無酸素運動を持続的に実行している間は、体内に乳酸が大量に生成され、代謝が間に合わなくなって乳酸が蓄積していきます。

乳酸が蓄積するとどうなるのか

乳酸が蓄積することで筋肉細胞が脳からの指令を受け付けなくなり、運動能力が制限され、結果として走ることができなくなってしまいます。

具体的に説明すると、乳酸から分解された水素イオンは、筋肉細胞の周囲環境を酸性化し続けます。

そして、筋肉細胞の周囲環境が一定程度酸化されると体内の保護メカニズムが発動し、筋肉細胞が脳からの「もっと早く!」という指令を受け付けなくなり、足が棒のように重くなって全く走れなくなります。

これが、マラソンで後半失速してしまうメカニズムです。後半失速してしまうのは、前半のペースが乳酸閾値を超えてしまっていることを意味します。

一度こうなってしまうとペースは戻らないため、記録は出ないしレース後のダメージも深刻なものとなり、メリットは何もありません。

フルマラソンでの後半の失速を防ぐ方法

それでは、どのようにして脚の売り切れを防ぐことができるのでしょうか?

フルマラソンの後半で失速しないためには、乳酸閾値以下のペースを基本のペースとし、その上でタイムを狙うのであればペースアップは後半にとっておくことが必要です。

もし前半に乳酸が溜まって足が売り切れてしまうと後半にはペースがガタ落ちし、記録は出ないわレース後の脚のダメージは深刻だわとメリットはほぼありません。

一方、後半であればペースアップして乳酸の代謝が間に合わなくなったとしても乳酸が溜まりきった頃にゴールできるよう調整することが可能です。

前半を閾値以下の余裕のあるペースで我慢して後半ペースアップするためには、自分の能力を的確に把握することが最重要項目となります。

適正ペースの見つけ方

適正ペースを見つける方法としては、本番1ヶ月前くらいにハーフマラソンを全力で走ることをおすすめします。

具体的には、本番レースの約1ヶ月前にハーフマラソンを全力で走り、そのレースの1km辺りの平均ペースから20~30秒を引いたペースを基本のペースの目安とすると良いでしょう。

本番レースの展開

前半はとにかく我慢という意識が大事です。簡単なようで、これが一番難しいです。本番レースだとどうしても精神がたかぶってしまい、強い自制心を持たないとオーバーペースはほぼ防げません。記録を狙うレースだと尚更です。

どれだけ仕上がりが良く感じていてもハーフマラソンで求めたペースからは上げず、ハーフマラソンのペース−20~30秒に収まるようペースコントロールを強く意識するべきです。調整期間の1ヶ月程度では大幅な能力向上は期待できないため、自分の成長を見越した欲張りペースアップは極力避けるべきです。

ハーフマラソンから求めたペースに近いペーサーの近くで走れるのが理想的ですね。

前半我慢し、後半の25km~30km以降でベストラップが刻めることができれば理想的なネガティブスプリットが展開できていることになります。

ポイントは「適正ペースを知ること」と、「”強い意志”で我慢をすること」です。特に前半の我慢が難しいですが、後半の失速を繰り返してしまうことが多い人は、ぜひ一度前半我慢のネガティブスプリットなレース展開を試してみてください!

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