FORERUNNER 255 vs ForeAthlete 245 vs ForeAthlete 745【全機能比較】

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ガーミンのGPSスポーツウォッチの FORERUNNERシリーズ(旧ForeAthleteシリーズ)は新旧含めてかなり多くのモデルがラインナップされていますが、モデルごとの機能の差がわかりにくく、どのモデルを買うべきか判断に迷う人も多いのではないでしょうか。

特に、中価格帯のミドルグレードモデルは多くの機種が存在し、どれを選ぶのが最善なのかの判断が難しいという人もいるかと思います。

そこでこの記事では、2022年6月発売となったミドルグレードモデルのマルチスポーツウォッチであるFORERUNNER 255と、一世代前のミドルグレードモデルであるForeAthlete 245、そして同価格帯のマルチスポーツウォッチであるForeAthlete 745の機能を比較し、どのモデルを選んだら良いのかを考察していきます。

※以下、FORERUNNERをFR、ForeAthleteをFAと表記します。

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FORERUNNER 255とForeAthlete 245 745の機能比較

一般的な機能比較編

まずは基本的な機能の違いから見ていきましょう。

価格:FA 245が最安値

FR 255が税抜き45,273円(音楽再生モデルは48,000円)、FA 745が税抜き448,000円なのに対し、FA 245は税抜き34,800円(音楽再生モデルは39,800円)と245は他二つより一万円円程度安価です。機能の差に差額一万円分の価値を感じるかどうかがポイントだと考えます。

ディスプレイ:FR 255の方がサイズ大かつ高解像度

FR 255の方がFA 245 745よりも画面サイズ直径が0.1インチ(約2.6ミリ)大きくかつ解像度も優れており、画面の視認性という面ではFR 255の方が優れています。トレーニング画面に多くの項目を表示したいのであれ255を選ぶメリットがあります。

ちなみにどのモデルもタッチスクリーンには対応していません。

対応スポーツ:FR 255とFA 745はマルチスポーツ、アウトドアスポーツに対応

対応するスポーツについては、FFA 245がランニング、バイク、プールスイム 、ジムアクティビティなのに対し、FR 255とFA 745はこれらのスポーツに加えて「マルチスポーツ」「アウトドアアクティビティ」に対応。マルチスポーツとは、ラップボタンを1回押すだけでスイムからバイク、バイクからランへと種目を切り替えることができる機能。この機能がFA 245には備わっていないため、トライアスロンレースでは使いにくい部分があります。

また、登山やスキー、SUPといったアウトドアアクティビティについてもFA255とFA 745のみが対応しています。実質的には、FR255はFA245ではなくFA 745のような位置付けだと理解できます。

バッテリー稼働時間:FR 255が圧倒的に優秀

GPS使用時のバッテリー稼働時間については、FR 255が30時間なのに対してFA 245は22時間、FA745は16時間。255対245で8時間、255対745では14時間と稼働時間に大きな差があります。ロングディスタンストライアスロンやオーバーナイトでのトレイルレースを見込んでいるのであればFR 255を選ぶのが無難かと思います。

ロングレースに出ないとしても、バッテリー持続時間は日々の充電頻度にも効いてくるので、頻繁にワークアウトをする人であればFR 255を選ぶメリットが大きいと思います。

スマートウォッチモード時で比較しても、FR 255が14時間なのに対してFA 245とFA 745は7日間と2倍程度FR 255の方がバッテリー持ちが良いです。

どのモデルもスマートウォッチとしては優秀な部類ですので実用上は問題にならないかと思いますが、充電の手間が単純に半分になると考えるとFR 255を選ぶメリットは大きいと感じます。

GPS機能:FR 255のみマルチバンドGNSS対応。

FR255のみマルチバンドGNSSに対応しています。

マルチバンドGNSSとは複数のグローバルナビゲーション衛星システム(GPS、GLONASS、GALILEO)に対して複数の周波数で接続することで、GNSS信号が反射されている、弱い、または通常は透過しない領域での位置精度を向上させることができる機能です。

オープンウォータースイムや複雑な地形のトレイルラン、MTB等でGPSトラッキングの精度を上げることができますが、バッテリー消費も倍近く増えるため使い所は限られてくるかと思います。

HRVステータス:FR 255のみ対応

HRV(心拍変動)とは心臓の 1 拍ごとの拍動の長さの変化のことで、これは自律神経のバランスを科学的に測る指標になると言われています。このHRVを測定する機能がFR 255のみに備わっています。

HRVはリラックスしている時に上昇してストレスを受けているときに低下するため、HRVステータスの長期的な変動を観察することにより自分の体がどの程度ストレスを受けているかを客観視することができます。

また、HRVの値の高さとトレーニングに対する身体の反応の良さには相関関係がある(同じトレーニングをしてもHRVが高い人の方がトレーニングの効果が大きく、HRVが低い人は効果が小さい傾向がある)ようなので、HRVをトラッキングしながらHRVを高める取り組みをすることでトレーニングの効果を高めるといった使い方ができます。

個人的にはこの機能のためだけでも255を選ぶ価値があると思っています。

音楽再生機能:245, 255はMusic対応モデルのみ対応。745は対応。

時計本体へ音楽を保存する機能についてはFR 255 Music, FA 245 Music FR 745が対応しています。近頃のスマホはサイズが大きくランニング時に持ち運ぶのはストレスになるため、音楽再生機能は私個人的にはスマートウォッチにマストな機能だと思っています。特にFR 255とFR 255 Muisicの価格差は3000円程度なのでMusicモデルを個人的には推奨します。

SUICA決済機能:FR 255、FA 745が対応

SUICAやGARMIN PAYといった非接触型決済機能についてはFR255とFA 745が対応しています。

ForeAthleteシリーズだとまだまだSUICA対応モデルが少ないので、ランニング中に財布やSUICAなどを持たなくて良いというのはFR 255およびFA 745の大きな強みだと言えるでしょう。

コースナビゲーション機能:3モデルとも対応

どちらのモデルも地図は内蔵していませんが、コースナビゲーションについては3モデルとも対応しています(コースナビゲーション機能:あらかじめガーミンコネクトやルートラボ等で作成したコースデータに基づいて、コースに沿った道案内を行ってくれる機能)。

一般的な機能比較のまとめ

基本性能の比較からは、FR255は実質FA745のの位置付けであること、価格とバッテリーの性能以外には両モデルとも大きな違いはないことが伺えます

ModelForeAthlete 245FORERUNNER 255ForeAthlete 745
税別価格34800円/39800円(Music対応モデル)45273円/48000円(Music対応モデル)44800円
サイズ42.3 x 42.3 x 12.2 (mm)45.6 x 45.6 x 12.9 (㎜)43.8 x 43.8 x 13.3 mm
タッチスクリーン非対応非対応非対応
ディスプレイ直径1.2インチ(30.4 mm)直径1.3インチ (33 mm)直径1.2インチ(30.4 mm)
解像度240 x 240 ピクセル260 x 260 ピクセル240 x 240 ピクセル
重量38.5 g49 g47 g
対応スポーツラン/バイク/屋内スイム/スポーツジムラン/バイク/スイム/マルチスポーツ/アウトドア/スポーツジムラン/バイク/スイム/マルチスポーツ/アウトドア/スポーツジム
GPSGLONASS/みちびき(補完信号)/Galileo対応マルチバンドGNSS対応(GPS、GLONASS、GALILEO)GLONASS/みちびき(補完信号)/Galileo対応
防水50m50m50m
バッテリー寿命
(スマートウォッチモード)
約7日間約14日間約7日間
バッテリー寿命
(GPS+光学
心拍計使用時)
22時間30時間16時間
Body Batteryエネルギーモニター対応対応対応
ストレス測定対応対応対応
スリープモニタ対応対応対応
モーニングレポート非対応対応非対応
HRVステータス(心拍変動)非対応対応非対応
トレーニングレディネス非対応非対応非対応
リアルタイムスタミナ非対応非対応非対応
活動量計(歩数など)有り有り有り
オフラインでの
音楽再生機能
245 Musicのみ対応255 Musicのみ対応対応
音声アラート機能
※スマホかBluetoothイヤホン要
無印/Music共に対応無印/Music共に対応対応
スマホのミュージックコントロール対応対応対応
ガーミンPAY非対応対応対応
SUICA非対応対応対応
LiveTrack対応対応対応
グループLiveTrack非対応非対応対応
カラー地図非対応非対応非対応
コースナビゲーション
(事前に作成したコース)
対応対応対応
カーナビのようなルート検索非対応非対応非対応
周回コースの即時生成非対応非対応非対応
事故検出対応対応対応

ランニング機能比較編

続いてはランニング機能について。大きな違いはランニングパワー対応の有無となります。

ランニングパワー:FR 255のみがネイティブ対応

FA 745でもランニングパワー自体は測定できましたが、サードパーティのConnect IQアプリが必須だったので、構造化されたワークアウトなどがパワーゾーンと同様にネイティブでサポートされていませんでした。

FR 255からの新機能として、ランニング時のパワー(出力:W)を完全にネイティブで測定することができるようになりました。これにより、サイクリングと同様に構造化されたワークアウトなどがパワーゾーンと同様にネイティブでサポートされます。

※ネイティブでのランニングパワーの測定にはランニングダイナミクスポッド、もしくはHRM-PRO、HRM-TRI、HRM-RUNが必要になります。

対応ランニングアクティビティ:3モデルとも対応

対応しているランニング関係のアクティビティは、全モデルともランニング、トレッドミル(ランニングマシン)、屋内トラックとなっており、記録できるアクティビティは同じです。

ランニングダイナミクス:3モデルとも対応

ランニングダイナミクス機能とは、ランニングに関するデータを計測し、自分のフォームを解析できる機能。別売りのランニングダイナミクスポッドをランニングパンツのウエストに装置することで、ケイデンス、ストライド、接地時間、左右のバランス、上下運動といった客観的なデータを取得することができます。ランニングダイナミクスについては3モデルとも対応しています。

また、トレーニングが有酸素運動能力と無酸素能力にもたらした効果を数値化する「トレーニング効果」や、トレーニングによるフィットネスレベルやパフォーマンスの変化を自動認識する「トレーニングステータス」、直近7日間のトレーニング量が最適な範囲にあるかを判断できる「トレーニング負荷」といった詳細な分析機能についても3モデルとも対応となっています。

ModelForeAthlete 245FORERUNNER 255ForeAthlete 745
対応アクティビティランニング/トレッドミルラン/トラックラン/室内トラック/トレイルランランニング/トレッドミルラン/トラックラン/室内トラック/トレイルランランニング/室内トラックラン、/トレッドミルラン/トレイルラン
フッドポット対応対応対応
ランニングダイナミクス計測(要センサー)対応対応対応
ランニングパワー(要センサー)非対応ネイティブ対応(センサ要:RD pod/HRM-PRO/HRM-TRI/HRM-RUN)対応(Connect IQアプリとセンサ要)
VO2 MAX推定対応対応対応
レース予測対応対応対応
リカバリアドバイザ対応対応対応
トレイルランオートクライム非対応対応対応
パフォーマンスコンディション対応対応対応
トレーニング効果対応対応対応
トレーニングステータス対応対応対応
トレーニング負荷対応対応対応

サイクリング機能比較編

続いてはサイクリング機能についてですが、サイクリング機能についてはパワーメーター対応の有無が大きな違いとなっています。

パワーメーター:FR 255、FA 745が対応

パワーメーターについてはFA 255、FR 745のみが対応となっています。TSSやNP、IFといった詳細なデータまで確認できるため、FR 255、FA 745は視認性を除けばサイクルコンピューターに匹敵する機能を持ち合わせています。

マウンテンバイク:FR 255、FA 745が対応

マウンテンバイクアクティビティについても気圧高度計を搭載しているFR 255、FA 745のみ対応しています。

ModelForeAthlete 245FORERUNNER 255ForeAthlete 745
対応アクティビティバイク/屋内バイクバイク/屋内バイク/マウンテンバイクバイク/屋内バイク/マウンテンバイク
パワーメーター非対応対応対応
スピードメーター
ケイデンスセンサー
対応対応対応
パワーメータTSS / NP / IF非対応対応対応
Strava機能
(Beacon、
ライブセグメント)
非対応対応対応
事故検出対応対応対応

スイム機能比較編両

スイム についてはFR 255、FA 745が有利。プールスイムのみであればForeAthlete 245でもログデータを取得できますが、海でのオーシャンスイムのログデータ取得はFR255、FA 745の2モデルが対応しています。トライアスリートであればこの2モデルのどちらかが良いでしょう。

水中での光学心拍数測定は3モデルとも対応しています。

ModelForeAthlete 245FORERUNNER 255ForeAthlete 745
プールスイム対応対応対応
オープンウォータースイム非対応対応対応
水中心拍数測定対応対応対応
屋内ドリルモード対応対応対応
スイム効率測定(SWOLF)対応対応対応

アウトドア、ジムアクティビティ機能比較

対応アクティビティ

FR 255、FA 745についてはウインタースポーツやSUPといったアウトドアスポーツや、エリプティカルトレーニング(クロストレーナー)、フロアクライミング、ピラティスなど幅広いアクティビティに対応

また、筋トレの動作やヨガ、ピラティスのフォームを時計の画面から確認できる「動画ワークアウト機能」についてもFR 255、FA 745とも対応となっており、アウトドアアクティビティやジムアクティビティを記録したいのであればこれら2モデルから選ぶと良いでしょう。

【操作方法】:動画ワークアウト
ModelForeAthlete 245FORERUNNER 255ForeAthlete 745
マルチスポーツモード非対応対応対応
対応アウトドア アクティビティ無しハイキング, スキー, スノーボード, XC クラシック スキー, SUP, ローイングハイキング、スキー、スノーボード、バックカントリースキー、XCクラシック、スケートスキー、スタンドアップパドルボード、カヤック、ローイング
気圧高度計無し有り有り
電子コンパス無し有り有り
温度計無し有り有り
昇降速度非対応有り対応
狩猟/釣り/海洋データ無し無し有り
対応ジムアクティビティ筋トレ/カーディオ/Xトレーナー/ステッパー/室内ローイング/ヨガ筋トレ, HIIT(高強度インターバルトレーニング)ワークアウト, カーディオ, Xトレーナー, ステッパー, フロアクライム, 室内ローイング, ピラティス, ヨガ筋トレ/カーディオ/Xトレーナー/ステッパー/フロアクライム/室内ローイング/ヨガ
動画ワークアウト非対応対応対応
REPカウント対応対応対応

対応センサー一覧

最後に対応センサー類について。

重要な違いとしては、サイクリングパワーメーター、ランニングパワーメーター、気圧高度計はFR 255、FA 745の2モデルが対応しているという点です。バイクを所持している人はパワーメーター有無、登山やトレランをやる人にとっては気圧高度計の要否でモデルを選択すると良いでしょう。

ModelForeAthlete 245FORERUNNER 255ForeAthlete 745
高度計GPS気圧気圧
コンパス無し有り有り
光学式心拍計有り有り有り
温度計無し有り有り
ANT+ 心拍計対応対応対応
BLUETOOTH心拍計対応対応対応
ANT+ スピード/ケイデンス対応対応対応
BLUETOOTHスピード/ケイデンス対応対応対応
ANT+ フッドポッド対応対応対応
BLUETOOTHフッドポッド対応対応対応
ANT+ パワーメータ非対応対応対応
BLUETOOTHパワーメーター非対応対応対応
ANT+ 照明制御対応対応対応
ANT+ リアビューレーダ対応対応対応
SHIMANO Di2非対応非対応対応

まとめ

FR 255、FA 245、FA 745のどれを選ぶべきか?

最後にどのモデルを選んだ方が良いかをまとめます。 個人的にはHRVロギングが可能になったFORERUUNER 255を推したいと思います。

FORERUNNER 255を選ぶべき人
  • トライアスロンをやっている、もしくは今後挑戦したいという人
  • ランニング以外にトレイルランにも取り組んでいる人(FA 245には気圧高度計無し
  • SUICA機能(非接触型決済機能)が欲しい人(より気軽にランニングしたい人)
  • パワーメーター付きのバイクを所持しておりパワーメータのデータもログに残したいという人
  • 価格が多少高くなっても良いので、充電の頻度を減らしたいという人(FA 245比だとGPSモードで8時間、スマートウォッチモードでは2倍程度の性能差がある)
  • 画面の視認性を重視したい人(FA 245比で2.5mm程度直径が大きい)
  • HRV(心拍変動)のロギングをしたい人
ForeAthlete 245を選ぶべき人
  • あくまでランニングでの使用がメインで、トライアスロンやアウトドアアクティビティのロギング機能は不要という人
  • サイクリングパワー、ランニングパワーの測定は不要という人
  • ランニングGPSウォッチとして基本的な性能(最も重要な性能)が近いのであれば、費用は少しでも安い方を選びたいという人(FORERUNNER255比で一万円程度安価)
ForeAthlete 745を選ぶべき人
  • FORERUNNER 255の方が性能が上で価格差もほぼ無いため、基本的に現時点で745を選ぶメリットは無い。

本記事を参照して個人の好みに合ったモデルを選んでいただければ幸いです。

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