ガーミンの高機能スマートウォッチであるVenu 2とVivoactive 4は機能的に似た部分が多く、どちらを買うべきか判断に迷う人も多いのではないでしょうか。
この記事ではVenu 2とVivoactive 4の機能を比較し、それぞれの特徴と、どちらを選ぶべきなのかを検証していきます。
ForeAthlete Venu 2とVivoactive 4の機能比較
一般的な機能比較編
まずは基本的な機能の違いから見ていきましょう。
価格:Vivoactive 4の方が安価
Venu 2が税抜き44,800円なのに対し、Vivoactive 4は税抜き39,800円と5000円程度Vivoactive 4の方が安価です。両モデルの機能差に対して差額分の価格を感じるかどうかがポイントですね。
ディスプレイ:Venu 2の方が高解像度
Venu 2の方がVivoactive 4よりも画面の解像度が高く、なおかつVenu 2はAMOLEDという有機ELディスプレイを搭載しているため、画面の視認性という面ではVenu 2の方が優れています。
対応スポーツ:ほぼ同等
ガーミンのGPSウォッチはランニングやサイクリング、プールスイムのみ対応といったモデルが多い中で、Venu 2とVivoactive 4は両モデルともゴルフとアウトドアスポーツ(ウインタースポーツやSUP、クライミングなど)といった幅広いスポーツに対応したモデルとなっています。
両製品の製品コンセプトとしては、ランニングに特化したForeAthleteシリーズとは違い、幅広いスポーツをカジュアルに楽しむ人向けのモデルとなっています。
バッテリー稼働時間:Venu 2の方が優秀
GPS使用時のバッテリー稼働時間については、Venu 2が22時間なのに対してVivoactive 4は18時間。Venu 2の方が4時間程度長持ちですが、使用上は両機の差はさほど気にならないレベルだと思います。
一方でスマートウォッチモード時で比較すると差が大きく、Venu 2が11日間、Vivoactive 4が5日間と2倍程度Venu 2の方がバッテリー持ちが良いです。両機ともスマートウォッチとしては優秀な部類ですので実用上は問題にならないかと思いますが、充電の手間が単純に半分になると考えると追加投資してVenu 2を検討するのはありではないかと個人的には思います。
音楽再生機能:両モデルとも対応
時計本体へ音楽を保存する機能についてはVenu 2とVivoactive 4の両方ともが対応しています。近頃のスマホはサイズが大きくランニング時に持ち運ぶのはストレスになるため、音楽再生機能は私個人的にはスマートウォッチにマストな機能だと思っています。
非接触型決済機能:両モデルとも対応
SUICAやGARMIN PAYといった非接触型決済機能についてはVenu 2とVivoative 4の両方とも対応しています。
ForeAthleteシリーズだとまだまだSUICA対応モデルが少ないので、ランニング中に財布やSUICAなどを持たなくて良いというのはVenu 2やVivoactive 4の大きな強みだと言えるでしょう。
基本性能の比較からは、価格とバッテリーの性能以外には両モデルとも大きな違いはないことが伺えます
Model | Venu 2 | Vivoactive 4 |
税別価格 | 44800円 | 39800円 |
サイズ | 45.4 x 45.4 x 12.2 m | 45.1 x 45.1 x 12.8 mm |
タッチスクリーン | 対応 | 対応 |
ディスプレイ | 直径1.3インチ(33.0 mm) AMOLED(有機EL) | 直径1.3インチ(33.0 mm) |
解像度 | 416 x 416 ピクセル | 260 x 260 ピクセル |
重量 | 49.0g | 50 g |
対応スポーツ | ラン/バイク/屋内スイム/ゴルフ/アウトドア/スポーツジム | ラン/バイク/屋内スイム/ゴルフ/アウトドア/スポーツジム |
GPS | GLONASS/みちびき(補完信号)/Galileo対応 | GLONASS/みちびき(補完信号)/Galileo対応 |
防水 | 50m | 50m |
バッテリー寿命 (GPS+光学 心拍計使用時) | 22時間 | 18時間 |
Body Batteryエネルギーモニター | 対応 | 対応 |
ストレス測定 | 対応 | 対応 |
スリープモニタ | 対応 | 対応 |
活動量計(歩数など) | 対応 | 対応 |
オフラインでの 音楽再生機能 | 対応 | 対応 |
音声アラート機能 ※スマホかBluetoothイヤホン要 | 非対応 | 非対応 |
スマホのミュージックコントロール | 対応 | 対応 |
ガーミンPAY | 対応 | 対応 |
SUICA | 対応 | 対応 |
LiveTrack | 対応 | 対応 |
グループLiveTrack | 非対応 | 非対応 |
カラー地図 | 非対応 | 非対応 |
コースナビゲーション (事前に作成したコース) | 非対応 | 非対応 |
カーナビのようなルート検索 | 非対応 | 非対応 |
周回コースの即時生成 | 非対応 | 非対応 |
事故検出 | 対応 | 対応 |
ランニング機能比較編
続いてはランニング機能について。
対応ランニングアクティビティ:同等
対応しているランニング関係のアクティビティは、両モデルともランニング、トレッドミル(ランニングマシン)、屋内トラックとなっており、記録できるアクティビティは同じです。
トラックランとトレイルランについては両モデルとも非対応のため、陸上トラック等でトレーニングすることが多ければForeAthlete 245、トレイルランを本格的にやるのであればForeAthlete 745をも候補に入れると良いと思います。
ランニングダイナミクス:双方とも非対応
ランニングダイナミクス機能とは、ランニングに関するデータを計測し、自分のフォームを解析できる機能。別売りのランニングダイナミクスポッドをランニングパンツのウエストに装置することで、ケイデンス、ストライド、接地時間、左右のバランス、上下運動といった客観的なデータを取得することができます。
残念ながら、ランニングダイナミクスについてはVenu 2とVivoactive 4の双方とも非対応となっています。
また、トレーニングが有酸素運動能力と無酸素能力にもたらした効果を数値化する「トレーニング効果」や、トレーニングによるフィットネスレベルやパフォーマンスの変化を自動認識する「トレーニングステータス」、直近7日間のトレーニング量が最適な範囲にあるかを判断できる「トレーニング負荷」といった詳細な分析機能についても残念ながら非対応。
もしランニングダイナミクスのデータに基づいたランニングの改善や、細かいトレーニング分析に興味があるのであれば、よりスポーツに特化しているForeAthleteシリーズを選択した方が良いかもしれません。
しかしながら、これらの機能がトレーニングに必ずしも必要かというと、必ずしもそうではないと個人的には思います。
重要なトレーニング指標である走行ペースや心拍数、走行距離といったデータについては問題なく取得できますので、細かいデータよりも、ゴルフやアウトドアスポーツ、ジムアクティビティなどでより多くのアクティビティを記録したい人、SUICA機能(非接触型決済機能)が欲しい人(より気軽にランニングしたい人)であればVenu 2やVivoactive 4を選択する方が理にかなっているかと思います。
Model | Venu 2 | Vivoactive 4 |
対応アクティビティ | ランニング/トレッドミルラン/室内トラックラン | ランニング/トレッドミルラン/室内トラックラン |
フッドポット | 対応 | 対応 |
ランニングダイナミクス計測(要センサー) | 非対応 | 非対応 |
ランニングパワー(要センサー) | 非対応 | 非対応 |
VO2 MAX推定 | 対応 | 対応 |
レース予測 | 非対応 | 非対応 |
リカバリアドバイザ | 非対応 | 非対応 |
トレイルランオートクライム | 非対応 | 非対応 |
パフォーマンスコンディション | 非対応 | 非対応 |
トレーニング効果 | 非対応 | 非対応 |
トレーニングステータス | 非対応 | 非対応 |
トレーニング負荷 | 非対応 | 非対応 |
サイクリング機能比較編
続いてはサイクリング機能についてですが、サイクリング機能については両者ともほぼ同じとなっています。
パワーメーターについてはVenu 2、Vivoactive 4共に非対応となっていますので、ストイックにパワートレーニングに取り組む際のサイコン代わりにも使いたいのであればForeAthleteシリーズの上位モデルであるForeAthlete 745や945を選ぶか、サイクリング用にGARMIN EDGE 130やEDGE 530といったサイクルコンピューターを別途用意する必要があります。
パワーメーターを自転車に付けていないのであれば、視認性を除けばサイクルコンピューターの代わりとして十分に機能する性能は持ち合わせていると思います。
Model | Venu 2 | Vivoactive 4 |
対応アクティビティ | バイク/屋内バイク | バイク/屋内バイク |
パワーメーター | 非対応 | 非対応 |
スピードメーター ケイデンスセンサー | 対応 | 対応 |
パワーメータTSS / NP / IF | 非対応 | 非対応 |
Strava機能 (Beacon、 ライブセグメント) | 非対応 | 非対応 |
事故検出 | 対応 | 対応 |
スイム機能比較編
両モデルともプールでのスイムを記録でき、機能的な差異はありません。
また、海で泳ぐオープンウォータースイムには両モデルとも非対応なので、トライアスリートであればForeAthleteシリーズの745以上のモデルを選ぶ必要があります。
Model | Venu 2 | Vivoactive 4 |
プールスイム | 対応 | 対応 |
オープンウォータースイム | 非対応 | 非対応 |
水中心拍数測定 | 対応 | 対応 |
屋内ドリルモード | 非対応 | 非対応 |
スイム効率測定(SWOLF) | 対応 | 対応 |
アウトドア、ジムアクティビティ機能比較
対応アクティビティ
両モデルともウインタースポーツやSUPといったアウトドアスポーツや、エリプティカルトレーニング(クロストレーナー)、フロアクライミング、ピラティスなど幅広いアクティビティに対応。
また、筋トレの動作やヨガ、ピラティスのフォームを時計の画面から確認できる「動画ワークアウト機能」についても両モデルとも対応となっており、両モデルはこれらの機能面でほぼ差がありません。
温度計を備えている点ではVenu 2の方が優れていると言えますが、個人的には実用上あまり大きな差ではないかと思います。
どちらのモデルも、ForeAthleteシリーズのように持久系スポーツに特化させてるのではなく、幅広く色々なスポーツをカジュアルに楽しみたいという人達に向けた設計になっています。
Model | Venu 2 | Vivoactive 4 |
マルチスポーツモード | 非対応 | 非対応 |
対応アウトドア アクティビティ | ハイキング、室内クライミング、ボルダリング、スキー、スノーボード、XCスキー、SUP、ローイング | スキー、スノーボード、XCスキー、スタンドアップパドルボート、ボート、屋内ボート |
気圧高度計 | 有り | 有り |
電子コンパス | 有り | 有り |
温度計 | 有り | 無し |
狩猟/釣り/海洋データ | 無し | 無し |
対応ジムアクティビティ | 筋トレ、カーディオ、HIIT(高強度インターバルトレーニング)クロストレーナー、ステッパー、フロアクライム、室内ローイング、ピラティス,ヨガ、ブレスワーク | 筋トレ/有酸素トレーニング/エリプティカルトレーニング/階段ステップ/フロアクライミング/室内ローイング/ヨガ/ピラティス/ブレスワーク |
REPカウント | 対応 | 対応 |
ゴルフ機能
ゴルフアクティビティについてもVenu 2とVivoactive 4の両方ともが対応しており、機能差はありません。
Model | Venu 2 | Vivoactive 4 |
グリーンまでの距離 | 対応 | 対応 |
レイアップ/ドッグレッグまでのヤード数 | 対応 | 対応 |
ショット距離を測定 | 自動 | 自動 |
デジタルスコアカード | 対応 | 対応 |
追跡開始(ストローク数、ラウンド毎パット数、グリーン・フェアウェーヒット数) | 対応 | 対応 |
Garmin AutoShot | 対応 | 対応 |
マニュアルピンポジションのグリーンビュー | 対応 | 対応 |
ハザードおよびコースターゲット | 対応 | 対応 |
ピンポインター | 対応 | 対応 |
ラウンドタイマー/走行距離計 | 対応 | 対応 |
自動クラブ追跡に対応 | 対応(要互換アクセサリ) | 対応(要互換アクセサリ) |
対応センサー一覧
最後に対応センサー類について。こちらも両モデル共機能差は有りません。
ForeAthleteシリーズの上位モデルにしか搭載されていない気圧高度計について、両モデルとも対応している点がポイントでしょうか。これにより、両モデルとも正確に高度の上昇、下降を測定することができます。
Model | Venu 2 | Vivoactive 4 |
高度計 | 気圧 | 気圧 |
コンパス | 有り | 有り |
光学式心拍計 | 有り | 有り |
ANT+ 心拍計 | 対応 | 対応 |
BLUETOOTH心拍計 | 対応 | 対応 |
ANT+ スピード/ケイデンス | 対応 | 対応 |
BLUETOOTHスピード/ケイデンス | 対応 | 対応 |
ANT+ フッドポッド | 対応 | 対応 |
BLUETOOTHフッドポッド | 対応 | 対応 |
ANT+ パワーメータ | 非対応 | 非対応 |
BLUETOOTHパワーメーター | 非対応 | 非対応 |
ANT+ 照明制御 | 対応 | 対応 |
ANT+ リアビューレーダ | 対応 | 対応 |
SHIMANO Di2 | 非対応 | 非対応 |
まとめ
Venu 2とVivoactive 4のどちらを買うべきか?
最後にどちらのモデルを選んだ方が良いかをまとめます。 機能面でほとんど差がないため、機能的には両者は下記の観点で選ぶことになります。
老舗企業GARMINの製品なだけあって、両モデルともスマートウォッチとしては優秀なモデルです。本記事を参照して個人の好みに合ったモデルを選んでいただければ幸いです。
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